2024年1月に受験した、第37回「モバイルシステム技術検定(MCPC)2級」に合格しました!お恥ずかしながらゆうみは2020年にも一度受験したのですが、当時は不合格となったため、今回が2回目の受験でした。
今回は試験の概要とともに、2度の受験経験から過去の出題傾向と、覚えている限りで過去問を羅列していきたいと思います。これから受験される方の参考になれば嬉しいです。
試験の概要
モバイルシステム技術検定(以降MCPC)2級の試験概要は以下のとおりです
・試験はCBT方式
・100問を100分で回答(すべて4者択一問題)
・モバイルシステム技術テキストより出題
・過去問は非公開(サンプル問題は数問公開)
・合格点数・合格率も非公開
2020年に受験した当時は、指定された試験会場に行き、紙の問題用紙と回答用紙が配られる形式の試験でしたが、現在はCBT方式の試験となっており、全国のテストセンターから好きな会場と時間を指定でき、会場のパソコンで回答する方式となっています。
問題数は全100問あり、100分の制限時間がありますが、ゆっくり解いて見直しても時間が余るくらい余裕があります。また、すべてが4択問題となっており、わからなくても最悪カンで選択できます。
試験問題は公式テキストの内容から幅広く出題されます。モバイル技術自体が1年で大きく進んでいくこともあり、公式テキストも定期的に改訂版が出版されます。ゆうみが持っている第8版と第10版ではテキストの内容にかなり差があり、増えた内容もあれば削除された内容も多数ありました。テキストは必ず最新版のものを購入しましょう。
MCPC2級は過去問および合格点数・合格率が非公開となっています。ただし、サンプル問題が数問ですが公式HPに掲載されているため、必ずチェックしましょう。また、テキストの章ごとの出題割合は公開されていますので、参考にしてください。

試験までの勉強方法
ゆうみの場合、以下の勉強をしました。
・モバイルシステム技術テキスト(第10版)を1周読む
・公式のサンプル問題を解く
・過去のテキスト(第8版)と比べて増えている内容や、図表を重点的に覚える
MCPC2級には過去問がないので、ひたすらテキストを読み、大事そうなところを覚えていくしかありません。(ただ正直、技術的な章の部分は、文系のゆうみには辛くて仕方なかったです。)
テキストを一周読み、全体像を把握したら、公式のサンプル問題を解きましょう。数問しかあませんが、出題のされ方を把握することが大切です(ちなみにゆうみはサンプル問題が解けなすぎて焦りました)
正直サンプル問題で出題される内容が、テキストでは太字にもなっていないような内容もあるので、「大事そうなところを覚える」ことも難しいかと思います。ゆうみの場合は、改定前のテキストを持っていたので、新しく追加された内容と、図や表をメインで覚えていきました。具体的な内容については過去問パートで触れていきます。
出題傾向
過去2回の受験経験からも、テキストで図や表になっている内容は出題されやすい傾向にあると思います。
図や表の中にある単語や数字は優先的に覚えておくようにしましょう。
「パケット通信の上り/下りの最大通信速度」や、「FDM/FDMA、TDM/TDMA、CDM/CDMA、OFDM/OFSMAのイメージ」、「IEEE 802.11の主要規格」、「V2Xの類型」などの図や表などは、過去にも出題されたことがあるので、押さえておきましょう。
また、AIやXRなどの比較的新しい分野については多く出題されていた印象です。
内容としても私たちの身近でイメージしやすいものなので、しっかり覚えて確実に点数を取れるようにしておきましょう。
過去問
最後に、第37回試験で出題された内容について、テキストの章ごとに分けて、覚えている限りで羅列していきます。
問題の出題傾向の把握などに役立ててもらえると嬉しいです。
※試験問題は配布されませんので、うろ覚えな部分がありますが、ご了承ください。また、回答についてはゆうみがわかる範囲で入れていますので、正誤についてはご自身でも確認されるようお願いいたします。
第2章
問題文:折り畳み式機構やテンキーといった形状や操作方法はフィーチャーフォンそのままで、スマートフォンの一部の高機能を備えたモバイル端末。KDDIが商標登録している。
回答 :ガラホ
問題文:下り最大通信速度について、組み合わせとして正しいものを選びなさい。
回答 :「パケット通信の最大通信速度」の表暗記でOK
第3章
問題文:正しい組み合わせを選べ
回答 :(複数候補があり、以下は正解でした)
・LTE・5Gでは、回線交換通信サービスは提供されていない
・LTEは、パケット通信に特化した国際標準の移動体通信規格の一つ
問題文:正しい組み合わせを選べ
回答 :(複数候補があり、以下は正解でした)
・米国のATSCや欧州のDVB-Tにはない特徴
・ワンセグ放送は、携帯電話回線を利用した双方向通信が可能
問題文:移動体通信と固定通信との融合を意味する言葉で、企業だけでなく個人のユーザにとって、(略)ソリューションのことを○○という。
回答 :FMC
問題文:MVNOの半数以上が、(略)、自らエンドユーザに提供している「〇〇型」です。続いて、(略)、自らエンドユーザに提供する「●●型」が30%程度です。
回答 :SIMカード型、モジュール型
第4章
問題文:正しい組み合わせを選べ
回答 :(複数候補があり、以下は正解でした)
・デジタル変調の多値数が増えるのに従って1シンボル時間で伝送できる情報量が大きくなり、高速伝送が可能となるが、変調シンボル点の間隔が狭くなるために、雑音や干渉の影響による受信時データ判定誤りが発生しやすくなる
問題文:市街地などにおいては、多くの場合、(略)、受信レベルが大きく変動する現象が○○です。
回答 :マルチパスフェージング
問題文:「セクタ化」について、正しい組み合わせを選べ
回答 :(複数候補があり、以下は正解でした)
・各基地局で複数の指向性アンテナを用いることで、一つのセルを複数のセクタと呼ぶ量の形状をした領域に分割して構成する技術。
・効率的にシステムの加入者容量増を図ることが可能。
・アンテナの指向特性は、セクタ間干渉の影響、ハンドオーバーの頻度などを考慮して決定する。
問題文:セクタ化を行う場合には、○○が使われます。隣接セクタとの干渉提言する目的などで使われます、
回答 :指向性アンテナ
問題文:「ローカル5G」について、正しい組み合わせを選べ
回答 :(複数候補があり、以下は正解でした)
・無線LANと比較して、無線局免許に元ずく安定した通信が可能。
・28GHz帯の100MHz幅を使った5G NRの基地局と(略)28GHz帯と4.7GHz帯で帯域追加が行われ、SA構成による運用も可能
第5章
問題文:5Gの特徴である超高速、高信頼、低遅延性、多数同時接続を組み合わせた様々な異なるサービスを効率的に提供するために、利用目的に応じて最適なコアネットワークを論理的に分割して構築する技術が○○です。
回答 :ネットワークスライシング
問題文:「ナンバーポータビリティ」について、正しい組み合わせを選べ
回答 :(複数候補があり、以下は正解でした)
・ナンバーポータビリティは、技術的にはリダイレクション方式と転送方式によって実現され、国内の移動体通信事業者間では前者が用いられる。
・転送方式ではいったん発信事業者から転出元事業者に接続を行い、その後転出元事業者から転出先事業者へ接続を延長することになる。
問題文:データ通信ではMNOとMVNOの接続には、○○、●●の2つのパターンが提供されている
回答 :レイヤ3(L3)接続、レイヤ2(L2)接続
第6章
問題文:IPv4アドレスとして正しいものはどれか
回答 :(複数候補があり、以下は正解でした)
・220.11.12.1
問題文:「映像配信」について、正しい組み合わせを選べ
回答 :(複数候補があり、以下は正解でした)
・ライブ放送の受信の操作も可能
第7章
問題文:無線LAN機能を内情するPCやタブレット端末を、無線通信ネットワークに接続するための中継機器も標準的に用いられている。これらはPCとの間を無線LAN接続し、そこから無線通信ネットワークへと接続するもので、○○と呼ばれている
回答 :モバイルワイヤレスルータ
問題文:モバイルワイヤレスルータには○○と●●の2種類がある
回答 :TFT液晶、TFD液晶
問題文:一度データを書き込むと電源が切れない限り記憶し続け、読み出しと書き込みが非常に高速にできる○○と、高集積化が可能だがコンデンサに蓄えられた電荷を維持するためのリフレッシュ動作を定期的に行う必要がある●●がある。
回答 :SRAM、DRAM
問題文:「カメラ」について、正しいものを選べ
回答 :(複数候補があり、以下は正解でした)
・それぞれ焦点距離の異なるマルチレンズを備える端末もある
・シーンや被写体に合わせて、レンズを切り替えることで、一眼レフカメラ並みの撮影をすることが可能
問題文:マイクの音声信号は○○でデジタル化されて、伝送される。
回答 :A/D変換器
問題文:無線タグには電池を持たない○○と、電池を持つ●●があり、(略)現在注目されているのは、電池が不要で半永久的に使える○○です。
回答 :パッシブ型、アクティブ型
第8章
問題文:「無線LAN」について、正しいものを選べ
回答 :(複数候補があり、以下は正解でした)
・無線LANは、IEEE802.11bに基づく製品から普及が開始したが、他の無線機器等との電波干渉の可能性があった。
・2009年には2.4GHz帯と5GHz帯を使用する802.11n規格が策定され、OFDMに加え、デュアルチャンネル通信技術や複数のアンテナを使うMIMOという高速通信技術を使用している
問題文:Bluetooth機器はすべて○○の固有IDを持つ
回答 :48ビット
問題文:プリンタの印字品質は1インチに入る○○を単位とした解像度で示され、その数が多いほど繊細な印刷が可能となる。
回答 :ドット数
問題文:「モデム」について、正しいものを選べ
回答 :(複数候補があり、以下は正解でした)
・デジタルデータをアナログ信号に変換して電話線に流し、電話線から流れてきたアナログ信号をデジタルデータにするための装置
・現在普及しているADSLや光ファイバ等によるブロードバンド通信は、それまでのアナログ信号による通信とは違う原理で動作している
問題文:JIS企画として適切なものを選べ
回答 :NW-7、Interleave2of5、code39、code128
第9章
問題文:正しいものを選べ
回答 :(複数候補があり、以下は正解でした)
・スマートフォンに使われているプロセッサにAndroidOSを搭載しながらも、操作性を受雷のフィーチャーフォンに近づけ、アプリケーションも自由にダウンロードできるモバイル機器が発売されている。
問題文:正しいものを選べ
回答 :(複数候補があり、以下は正解でした)
・MP3は、圧縮時にビットレートを32kから320kbpsまでの複数の候補から利用者が選択できる。
・WMAはMP3の半分程度のサイズで同程度の音質を実現するとされる。
問題文:正しいものを選べ
回答 :(複数候補があり、以下は正解でした)
・JPEGは静止画を1/10~1/100程度に圧縮できる。
第10章
問題文:スマートフォン単体からインターネットを利用する方法として、正しいものを選べ
回答 :(複数候補があり、以下は正解でした)
・移動体通信事業者の提供する、スマートフォン接続用のモバイルインターネットサービスを利用する
・移動体通信事業者の提供する、PC接続用のモバイルインターネットサービスを利用する方法
・移動体通信事業者のモバイルネットワークを用いずに、無線LANなどでインターネットに接続する方法
問題文:○○の場合、Google Playなどのマーケットプレイスよりアプリケーションをダウンロードしたあと、(略)、一方●●はURLを指定し、Web画面を表示すること自体がインストール動作となる。Webアプリをネイティブアプリの挙動に近づけるための技術が▲▲です。
回答 :ネイティブアプリ、Webアプリ、PWA
問題文:モバイルクラウドの構成要素は○○、●●、▲▲です。
回答 :モバイル端末、モバイルネットワーク、クラウド
第11章
問題文:正しいものを選べ
回答 :(複数候補があり、以下は正解でした)
・画面を構成するレイアウトの工夫や、UIに利用されるボタン等のオブジェクトが最適なサイズで表示されるよう設定する必要がある
・各々のサイズで利用しやすいUIを構築する必要がある
問題文:VRで作り出す仮想空間は「VRコンテンツ」として制作され、大きく○○と●●の二つに分類される。
回答 :実写コンテンツ、3DCGコンテンツ
問題文:メタバースを利用する際は、没入感を得るためにVRの○○を用いるのが一般的。
回答 :ヘッドマウンティングディスプレイ
問題文:Web3の特徴には○○、●●、▲▲、△△がある
回答 :非中央集権の実健、トラストレスの実現、所有権の実現、DAO/インセンティブの実現
問題文:正しいものを選べ
回答 :(複数候補があり、以下は正解でした)
・圏外でGPS測位アシスト情報を入手できないと、A-GPSが利用できなくなる
第12章
問題文:業務システムの場合、機密情報や個人情報の漏洩は経営に与える影響が非常に大きいため、より強力な認証方法が利用される。その際に有効なのが、○○です。
回答 :生体認証(バイオメトリクス認証)
第13章
問題文:「基幹ネットワーク」について正しいものを選べ
回答 :(複数候補があり、以下は正解でした)
・フィールド側に設置されるIoTデバイスやIoTゲートウェイとインフラ側に設置されるIoTサーバを接続するために用いられる
・機能的アーキテクチャにおいて、下位層網としての機能を提供する
問題文:○○に特化することでIoTデバイスの●●を低減したうえで、▲▲の伝送を可能にしていることが特徴の△△がある。
回答 :低速のデータ通信、消費電力、数㎞~数十㎞に及ぶ比較的長距離、LPWA
問題文:「PCL」について正しいものを選べ
回答 :(複数候補があり、以下は正解でした)
・新たな配線が不要で、電源コンセントが情報の出入口になるというメリットがある
・電波法により規制されており、技術的に適合している機器を利用する必要がある
・従来屋内でのみ利用が許されていたが、一定条件下の屋外での利用も可能となった
第14章
問題文:営業社員個人で留まりががちな顧客情報や案件の進捗、商談事例等の情報を集約、活用することによって、営業チームとしての生産性向上を目指すためのシステムを○○という
回答 :SFA
問題文:検索結果表示ページの上位に表示されるための技術的な工夫やサービスを○○という。
回答 :SEO(検索エンジン最適化)
問題文:チャットボットには○○と●●の2種類がある。
回答 :対話型、検索型
問題文:「JIS T 0601-1(IEC 60601-1)○○ー第1部:基本安全及び●●に関する一般要求事項」この第3版は「△△」に実施を要求している。
回答 :医用電気機器、基本性能、リスクマネジメント
問題文:5Gの特徴の一つである○○により、広い帯域を活用した様々な映像伝送が実現できるようになった。
回答 :大容量通信
まとめ
以上、モバイルシステム技術検定(MCPC)2級の試験概要と、過去の出題傾向および過去問について解説してきました。
試験内容は流動的なものなので、あくまで勉強の参考として、活用していただければ嬉しいです。
では、ごきげんよう♪
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