いろんな意味で話題になっている「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド」を観てきました。
ミュージカル鑑賞は結構好きなのですが、原作が漫画作品のミュージカル鑑賞は初めてだったので、楽しみな気持ちと、謎のドキドキ感でいっぱいでした笑
今回は初日観劇の感想を書いていきたいと思います(一部ネタバレ要素を含みますので、ご注意ください)
観劇公演
・ミュージカル「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド」
・帝国劇場(S席2階)
・2/12マチネ(初日)
・松下優也さん、廣瀬友祐さん回
今回のチケットは、auスマートパスプレミアムから観劇チケットの応募をしたところS席2枚当選しましたので、0円で観劇できました!正直当たると思っていなかったので、びっくりです。
2階でしたが5列目だったので、遠さも気にならず、演出全体を見ることができました。

はからずも初日の観劇に
複雑な演出プランに対応するための確認作業が想定以上にかかるなどして、計4公演が中止となったジョジョミュ。私が観劇した2/12マチネ公演がはからずも初日となりました。
開演前から帝国劇場前にはテレビカメラが多数いたり、開演前には東宝演劇部の取締役の方が挨拶されるという異例のスタート。普段の観劇時にはない謎のドキドキ感を感じつつのスタートでした。

公演中止して延期されていただけあり、原作のジョジョの世界観が上手く表現された作品に仕上がっていました。
第一部の長い話を3時間半の中にどう詰め込むのか?と思っていましたが、ジョースター卿がディオの父ダリオ・ブランドーに助けられるとこから、ジョジョとディオのボクシングのシーン、ディオがジョジョの愛犬ダニーにした仕打ち、エリナとの関係性など、要所要所がびっしり詰め込まれており、ジョジョの原作を読んだことがない人でも、ある程度内容を理解して楽しめる完成度になっていると感じました。
また、歌やセリフの節々にジョジョの名言がちりばめられており(無駄無駄無駄、貧弱!貧弱ゥ!など)、ジョジョのファンならあのセリフだ!と名言が出てくるのを楽しむこともできます。
原作を見たことがある人もない人も楽しめる、ミュージカル作品に仕上げることは非常に難しいものだと思いますが、その意味では完成度高い作品といえるでしょう。
圧倒的存在感のディオ
今回のジョジョミュの中で、圧倒的存在感を放っていたのは、やはりディオ役の宮野真守さんというほかありません。もちろん元々の役柄が強烈というのもありますが、癖のある独特のキャラクターを完璧にこなされており、歩き方から独特のしゃべり方まで「まさにディオ」そのものでした。
しかも本業は声優さん?かと思いますが、歌もセリフもダントツで上手かつ聞きやすかったです。
この作品の品質を底上げしてくれたのは間違いなく彼だと思います。(それと、名犬ダニーも名俳優でした。笑)
圧倒的な悪でありながら、どこか惹かれるところがあり、目で追ってしまう。それが私の思うディオの印象ですが、まさにそんなディオであり、救いようのない悪党を完璧に演じられていました。感服。
シュールな演出の数々
原作とは違い、ミュージカルでどのように演出するのか気になっていたものがあります。それは「波紋」です。
呼吸によって体内エネルギーを作り出し、それをエネルギーの波として攻撃する波紋ですが、実写ではどう表現するのか楽しみにしていました。
いよいよジョジョが波紋を使うとなったとき、波紋の模様が描かれた全身タイツを着た人が複数出てきてジョジョの周りを取り囲み、腕が伸びるズームパンチの演出を人が連なることで表現したり、波紋の流れを動きで表現し始めました。そして波紋を使い終わると静かに幕の中に消えていく波紋たち。シュールすぎて初めて出てきたとき思わず笑ってしまいました。
もう一つ面白い演出がありました。この物語は冒頭で老いたスピードワゴンが過去を振り返るような形で物語が進んでいくため、はなしの要所要所で「そうして時代は流れ~」的にスピードワゴンがあらすじを説明してくれるのですが、なんとラップでのあらすじ説明。リスニングテスト並みの聞き取り何度で、正直全然聞き取れませんでした。笑 字幕が欲しかったです。
まとめ・感想
いろいろ書きましたが、原作がある作品を、原作要素を残し活かしつつミュージカルとして落とし込むことの難しさを思うと、完成度の高い作品であったとおもいます。演者のみなさまも原作の役柄を忠実に再現されており、いちジョジョファンとしても楽しむことができました。ただ、歌パートを見ると少し物足りなさが残る形でした。レミゼラブルやエリザベートといった王道ミュージカルと比較してしまうと、やはり歌詞の重みが違うなという印象です。
上記から、総合満足度としては75点でした(あくまで個人の感想です。)
ぜひ次はスタンドの演出に期待して、第三部の製作を願いたいと思います。
では、ごきげんよう♪
コメント